(AMA the Evidence-Based Medicine Working Group, 1993)
一次的研究 | |
治療 | ・治療に対して患者が無作為に割り付けされているか。 ・試験に参加したすべての患者に関して説明がされ、結論に反映されているか。 |
診断 | ・参照基準と独立して盲検的に比較しているか。 ・患者標本集団は臨床の現場でその診断検査を実際に受けることになるような適切な患者の範囲を含んでいるか。 |
害 | ・比較群は転帰の重要な決定因子(関心のあるものの他)に関して類似していることが明確にされているか。 ・転帰と曝露は比較された群と同じ方法で測定されているか。 |
予後 | ・疾病の経過中の同一時点で代表的な患者標本であるか。 ・追跡は十分長く完璧であるか。 |
総括的研究 | |
概説 | ・その総説は焦点がはっきりとした疑問を扱っているか。 ・含まれた文献の選択に用いられた基準は適切であるか。 |
実地指針 | ・選択肢と転帰ははっきりと述べられているか。 ・その指針は証拠を同定し、選択し、まとめる上で用いた手順を明白にしているか。 |
判断分析 | ・分析は臨床的に重要な判断を正確にモデル化しているか。 ・基となる確率や効用を作り上げるのに妥当な証拠を用いているか。 |
費用分析 | ・2つまたはそれ以上の代替案をはっきり述べて比較しているか。 ・予期されるそれぞれの代替案の帰結は妥当な証拠に基づいているか。 |
(AMA the Evidence-Based Medicine Working Group, 1993)
研究の結果は妥当であるか。第1の手引き:治療に対して患者は無作為に割り付けされているか。 試験に参加したすべての患者に関して説明がされ、結論に反映されているか。 追跡は完全であったか。 患者は無作為化されたグループの中で分析されているか。 第2の手引き: 患者と医療従事者、研究者は治療に対して「盲検化」されているか。 試験開始時点で各グループは似ているか。 実験介入項目を除き、各グループは同等に取り扱われているか。 結果はいかなるものか。治療効果はどのくらい大きいか。治療効果の推定はどのくらい正確か。 結果は自分の患者を診療するのに役立つであろうか。結果を自分の患者の診療に応用できるか。臨床的に重要な転帰はすべて考慮されているか。 見込まれる治療による利益は起こり得る害や費用より価値があるか。 |
(AMA the Evidence-Based Medicine Working Group, 1994)
研究の結果は妥当であるか。
第1の手引き: 結果はいかなるものか。
検査結果の尤度比を提示しているか、あるいはその算出に必要なデータを提供しているか。 結果は自分の患者を診療するのに役立つであろうか。
検査結果の再現性とその解釈は自分の置かれている環境で満足いくものとなるか。 |
(AMA the Evidence-Based Medicine Working Group, 1994)
研究の結果は妥当であるか。第1の手引き:比較群は関心のある因子以外の転帰を決定する有力な因子に関しては類似していることが明確にされているか。 比較される群の間で転帰と曝露について同じ方法で測定されているか。 追跡は十分長期で完璧なものか。 第2の手引き: 時間的な関係は正しいか。 量−反応関係に変化はあるか。 結果はいかなるものか。曝露と転帰の間の関連はどのぐらい強いか。危険度の推定はどのくらい正確か。 結果は自分の患者を診療するのに役立つであろうか。結果は自分の診療に適応できるか。危険度の大きさはどのくらいか。 曝露を止めさせるようにすべきか。 |
(AMA the Evidence-Based Medicine Working Group, 1994)
研究の結果は妥当であるか。第1の手引き:疾病の経過中の同一時点で代表的で(個々の状態が)十分明らかになっている患者標本であるか。 追跡は十分長期で完璧なものか。 第2の手引き: 客観的で偏り(バイアス)のない転帰の基準(クライテリア)が用いられているか。 重要な予後因子が補正されているか。 結果はいかなるものか。特定の期間内における転帰事象の起こる見込みはどのくらい大きいか。その見込みの推定はどのくらい正確か。 結果は自分の患者を診療するのに役立つであろうか。自分自身の患者と研究で扱われた患者とは類似しているか。結果によって直ちに治療法を選択したり回避することになるか。 結果は患者を安心させたり助言するのに役立つものか。 |
(米国健康政策・研究局AHCPR)
水準 | 根拠の種類 |
Ta | 無作為化対照比較試験のメタアナリシスから得られた根拠 |
Tb | 少なくとも1つの、無作為化対照試験から得られた根拠 |
Ua | 少なくとも1つの、無作為化はしていないがよい対照比較研究から得られた根拠 |
Ub | 少なくとも1つの、よくデザインされたその他の準実験的研究からの根拠 |
V | 比較研究、相関研究、症例対照研究といったよくデザインされた非実験的記述研究からの根拠 |
W | 専門委員会、代表的権威者の意見や臨床経験からの根拠 |
(オックスフォード大学EBMセンター)
勧告の程度 | 根拠の水準 | 治療/予防、病因/害 | 予 後 | 診 断 | 経済分析 |
A | 1a | 無作為化対照試験の系統的総説(同質性あり) | 前向きコーホート研究の系統的総説(同質性あり)、または検定セットで検証された臨床実地手引き | 水準1の診断研究の系統的総説(同質性あり)、または検定セットで検証された臨床実地手引き | 水準1の経済研究の系統的総説(同質性あり) |
1b | 信頼区間の狭い個別の無作為化対照試験 | 80%以上追跡された個別の前向きコーホート研究 | 全員に対してその診断検査と参照基準検査を行い、適切な広がりの患者より連続して選んだ個別の盲検化比較試験 | 適切な費用測定と全ての(批判的に検証した)代替的結果を比較し、重要な変数のうち臨床的に納得のいく変形を合わせた感度分析を含む分析 | |
1c | 全か無の結果 1) | 全か無の症例集積研究 | 絶対的なSpPinsやSnNouts | 明らかに良くてより安い。明らかに悪くてより高価。明らかにより良いか悪いが同じ費用 | |
B | 2a | ||||
2b | |||||
2c | |||||
3a | |||||
3b | |||||
C | 4 | ||||
D | 5 |
注意:1)全か無の結果とは、いまではいくらかはある治療で生きてはいるが、その治療が利用される前には全員が死亡していたか、その治療が利用される前にはいくらか死亡していたのが今ではまったく死ななくなったこと。
UPDATE : 10/May/2010
© S. HARANO, MD,PhD,MPH