検診プログラムの構成

 検診、特に一次検診は健康集団の中から無症状あるいは無自覚の有病者を選 び出すための一連の検査で、集団の中からふるい分けるという意味でスクリーニ ング screening と呼ばれています。スクリーニングに用いられる検査には次の 条件が必要とされます。

 よりよい検診プログラムにはその集団や対象疾患に対して適切なスクリーニ ング検査が絶対必要であることは疑いないことですが、以上の条件を満たしてい るだけでは十分ではありません。もっとも大事な大原則は「早期発見が早期治療 につながるという根拠がなくてはならない」ということです。つまり、早期発見 ができるスクリーニング検査を実施しても早期治療ができない状態では意味がな いということです。もし、早期治療につながるという根拠がないときには、スク リーニング検査を完成されたものとして導入するのではなく、必要な根拠を得る ための試験的検査 pilot programme に留めておかなくてはなりません。
 適切な検査法と早期診断が有益であるという根拠があれば、次に検診プログ ラムをどのように構成するかが問題となります。プログラムを構成するうえでは 以下のことを留意しなくてはなりません。

   

UPDATE:10/May/10'

© S. HARANO, MD,PhD,MPH